



古典作品を斬新な手腕で蘇らせてきた英国バレエ界の奇才、マシュー・ボーンが10代の頃から愛し続けたクラシック映画の名作、そしてアンデルセンの童話をもとに発表した『赤い靴』は、2016年のワールドプレミアで開幕前にソールドアウトを記録し、見事ローレンス・オリヴィエ賞2冠に輝いた。「マシュー・ボーン史上、最高傑作」と評され、イギリス、アメリカ中の観客を魅了した待望の話題作が、遂に日本のスクリーンに初上陸する。
世界一のダンサーになることを夢見る少女ヴィクトリアの野望は、やがて彼女の才能と情熱に惹き寄せられた2人の男性を巻き込み、争いの火種となっていく。ヴィクトリアと彼女を導くレルモントフのモデルとなったのは、伝説の天才ダンサー、ニジンスキーとバレエ・リュスの創始者ディアギレフといわれている。愛に生きるか、ダンサーとしての成功か、究極の選択を前に引き裂かれるヴィクトリアが苦悩の末に辿り着く先とは。巨匠バーナード・ハーマンの名曲に乗せて、愛と芸術をめぐる不朽の名作が鮮やかに蘇る。